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20代後半サラリーマンがiDeCoをやらない2つの理由

20代は多くの人にとって,自分で稼いで,生活をしていくことになる年頃です。自分の生活を自分で守るためには,どのように資産形成をしていくかを考えていくことが必要でしょう。

iDeCoのような長期的な資産形成をサポートする制度に興味のある方も多いと思います。

この記事では,「iDeCoってどうなの?」と考えている20代サラリーマンにむけて,あきぞう(筆者)なりの考え方を紹介します。

もちろん考え方は人それぞれ。これが正解!というわけではありません。が,この記事を読んで,これからのあなたの資産形成を考える上でのひとつの参考としていただければ嬉しいです!

iDeCoとは

iDeCo(個人型確定拠出年金)は,老後資金を確保するために,自分で積み立てる年金制度です。

自分が拠出した掛金を,自分が選んだ商品で運用します。元本と運用益を合わせた運用成果は,60歳以降に一時金または年金として受け取ることができます。

詳しく知りたい方はiDeCo公式サイトがオススメです。

iDeCoのメリット

「iDeCoを使わないで貯金や積立投資をするのと何が違うの?」と思う方もいるでしょう。

iDeCoのメリットは以下のとおりです。

iDeCoのメリット
  1. 掛金は全額所得控除
    掛金の上限額は職業などによって異なりますが,たとえば毎月1万円を積み立てると,12万円の所得控除が受けられます。
  2. 運用益(利息,配当金,売却益など)は非課税
    通常,預金の利息や投資信託等の配当金・売却益などの運用益には20.315%の税金がかかりますが,iDeCoでは運用益が非課税となります。なお,運用益は再投資されるので都度受け取れるわけではありません。

iDeCoをやらない理由

上記のようなメリットがありながらも,あきぞう(筆者)はiDeCoは利用していません。その理由は次のとおりです。

iDeCoをやらない理由
  1. 資金がロックされる
  2. 給付時には退職金or年金の所得になるため,今の控除が本当に有利であるかわからない。

これらについて,順に解説をしていきます。

資金がロックされる

iDeCoは個人型確定拠出”年金”という名前のとおり,老後資金をつくるための制度です。したがって,老齢=60歳になるまでは引き出すことができません。

つまり,iDeCoは絶対に手をつけない余剰資金で運用する必要があります。
……でも,「余剰資金か?」なんて,20代のうちには,まぁ,わからないです。

60歳まで30年以上。この間に,まとまったお金が必要になる可能性も,会社をやめなければいけない可能性もあるでしょう。

さらにiDeCoより「リターンの見込めるお金の増やし方」が目の前に現れたとき,そこに資金を振り替えることもできません。

以上のようなことを考えると「30年を超える資金ロックは長すぎる」と判断しています。

給付時は所得になる(=税金がかかる)

毎月積み立てる掛金は全額所得控除のiDeCoですが,60歳を過ぎて受給する際には所得として扱われます

この場合においても,一時金として受けとる場合は「退職所得控除」,年金として受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となるため,優遇があることは確かです。

しかしながら,今現在払っている所得税などと比べて”お得であるか?”はわかりません。現在の税制度ではお得である可能性は高いですが,30-40年後の税制・税率などは誰にもわかりません。また,将来どのくらいの退職金・年金を貰えるかも現段階では全くの未知数です。

言い換えると,この点においてiDeCoは,

わかること:現在の所得,現在の税制・税額
わからないこと:受給時の所得,老後(=未来)の税制・税額

という状況において,

現在の控除により軽減される税額と,将来の所得により課税される税額のどちらが高いか?

というギャンブルになるわけです。

このギャンブルの勝率を上げるためには「掛金を拠出している時にはがっつり稼ぐ」という戦略が有効です。しかしながら,まだまだ年功序列の文化が強い日本では,20代は不利であることは想像に難くありません。

例を挙げると,現在のわたしは,

 年齢:20代後半
 年収:年収約440万円

で,課税所得が200万円弱

累進課税で計算される所得税の税率は,5%に毛がはえる程度。住民税は定率で約10%。

所得税・住民税の合計税率は最低水準の15%強となります。

iDeCoを使って現在の所得控除を増やしても,税率的なメリットはほぼありません。税額的なメリットはありますが,そもそもの税率が最低水準であるため,効果は限定的です。

したがって,今のわたしの状況においては「必ずしも現在の所得控除効果が受給時の所得控除効果より大きいとは言えないと考えています。これがiDeCoをはじめない理由の一つです。

[おまけ]手数料は許容範囲

iDeCoでは,始めるときや運用中などには手数料がかかります

タイミング手数料
iDecoを始めるとき 2,829円
掛金を払っている期間 171円/月
+[金融機関が定める手数料(0円〜)]
掛金を払わない期間 66円/月
+[金融機関が定める手数料(0円〜)]
給付を受けるとき 440円/回
金融機関の変更・
企業型確定拠出年金に移換時
 4,400円
iDeCoにかかる主要な手数料(2020年12月現在)

表中の「金融機関が定める手数料」は,iDeCo口座を開設する金融機関に支払う手数料です。ネット証券を中心として0円の金融機関も多いため,口座を開設する場合はよく確認をしましょう。

さて,あなたは手数料と聞くと,どのような印象を持つでしょう?何だか損なイメージがありますよね。しかしながら,わたしはきちんとした投資商品で運用をすれば十分リターンが得られる水準であると考えています。

(例)50万円を平均年利3%で運用中に掛金が払えなくなった

 年間の運用益15,000円 > 年間の手数料792円

となり,手数料より高い運用益が得られます。

ちなみに,iDeCoを使わずに運用していた場合は,運用益の約20%=3,000円程度を税金として払わなければいけないため,この点からもiDeCoのお得さがわかるでしょう。

(例)今月投資した1万円,平均年利3%を想定するとは1年後には

掛金として10,000円を投資した場合には,手数料の171円分だけ目減りして,直後には9,829円となります。この状況で,年利3%を想定すると,おおまかに,

直後 : 9,829円
1年後: 9,829円×1.03 = 10,123円
2年後:10,123円×1.03 = 10,426円

となります。つまり,1年後には1万円を超える額となり手数料分はペイできます。また,2年目からは利子の再投資・複利効果も期待していけるでしょう。


なお,注意点として,もちろん年利3%という数字は定期預金など元本保証型の商品では現実的ではありません。投資信託のような元本割れのリスクがある商品で運用をする必要があるでしょう。

したがって,上記はあくまで簡単化したシミュレーションとご理解ください。

今後もiDeCoを利用しないか?

30代後半になったら利用を再検討しよう」と考えています。

やはりiDeCoの「掛金の全額所得控除」「運用益非課税」というメリットは強力であり,使わない手はありません。

したがって,以下のような視点で検討をして,リスクが許容できると判断したらiDeCo開始をする予定です。

iDeCoのスタートを考える際に検討したいこと

×iDeCoのデメリット
資金ロック
将来の税制度の不確定性(払込時の所得控除と比べて本当に有利となるかわからない)

○長期積立投資のメリット
元本割れリスクの低減
複利の活用

これらの観点で考えて,リスクが許容できる年齢が30代後半くらいなのかなと踏んでいます。

なお,余談として,わたしは現在のところ,長期の資産形成は「つみたてNISA」を中心として運用をしています。


この記事が読者の皆さんなりの資産運用を考える参考になれば嬉しいです!
では,また。

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